🐱へそ天?香箱?寝姿でわかる猫のキモチ図鑑

ベッドの上ですやすやと眠る猫

見ているだけで幸せをくれる、猫の寝ている姿。
くるんと丸まったり、ぱかーんとへそ天したり、おててでお顔を隠してみたり……
どの寝方も、思わず「かわいい…!」と声が漏れてしまいます。

猫は言葉こそ話しませんが、実は“寝姿”で気持ちをそっと伝えてくれています。
そのポーズひとつひとつに、ちゃんと理由があるんです。

猫は一日の半分以上を眠って過ごす、眠りの名人。
だからこそ、寝姿を読み解くことは「今どんな気分なの?」「体調は大丈夫かな?」を知るための大切なヒントになります。

この記事では、そんな猫の寝姿に隠れた“気持ちのサイン”を、わかりやすく解説します。
「うちの子、なんでこんな寝方するの?」という小さなモヤモヤが、今日すっきり晴れるかもしれません。

目次

1.猫の睡眠は“野生の本能”と“社会性”のバランス

2.寝姿で分かる猫の気持ち

3.注意したい寝方(体調不良やストレスのサイン)

4.最新研究:猫は左側で寝ることが多い?

5.寝る場所から分かる猫の心理

6.まとめ:寝姿は“猫からのメッセージ”

猫の睡眠は“野生の名残”と“社会性”のバランス

猫の睡眠時の姿勢は、

  • 野生時代の本能(安全確保・体温保持)
  • 人との社会的つながり(安心・信頼)

この2つが大きく影響しています。

日向ぼっこをしながら眠る猫


猫は野生時代の名残で、浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)を繰り返し、いつでも危険に反応できるようにする習性が残っています。

つまり、

  • 完全に無防備にはならない
  • 状況に応じてすぐ動けるようにしている

という特徴があるんです。

だからこそ、
「どんな姿勢で寝ているか」=「どれだけ警戒心を解いているか」
が分かる大事な手がかりになります。

寝姿で分かる猫の気持ち

それぞれの寝姿の裏には、実は猫なりの理由があります。
どんな気持ちでそのポーズを選んでいるのか、代表的な寝方を見ながら解説していきます。

①香箱座り

前足を体の下にしまい、一斤の食パンのように四角くなる姿勢。

香箱座りで眠る猫

■気持ち

  • リラックスしているが、すぐ動ける状態
  • 安心はしているが、完全には無防備ではない

■ポイント

  • 家の中の環境に満足している
  • ただし“深い眠り”ではない
  • 来客時や環境変化のときに見られやすい

②うずくまる(丸くなる)

冬によく見る、体をぎゅっと丸める姿勢。

丸まって眠る猫

■気持ち

  • 体温を逃さないための本能的な姿勢
  • 安心しつつも、外敵から身を守る姿勢でもある

■ポイント

  • 寒い季節に多い
  • 体調が悪いときにも丸まることがある
  • 長時間動かない場合は注意

③ 横向き寝(サイドスリープ)

体を横に倒し、足を伸ばして眠る姿勢。

ソファの上で横向きで眠る猫

■気持ち

  • 深いリラックス状態
  • 周囲を信頼している

■ポイント

  • 深い眠りに入りやすい
  • 飼い主との信頼関係が強い証拠
  • 子猫より成猫に多い

④ 仰向け寝(へそ天)

お腹を見せて寝る、あの“無防備すぎる”姿勢。

あおむけになってリラックスして眠る猫

■気持ち

  • 最大級の安心・信頼
  • 暑いときの放熱行動でもある

■ポイント

  • お腹は急所 → ここを見せるのは絶対的な信頼
  • 夏場は体温調節のために見られる
  • 子猫や甘えん坊の猫に多い

⑤ 伸び伸び寝(スーパーマンポーズ)

前足・後ろ足を伸ばして寝る姿勢。

両手両足を伸ばしてリラックスして眠る猫

■気持ち

  • 安心している
  • 体温を逃がしたい(暑い)

■ポイント

  • フローリングや冷たい場所でよく見られる
  • 暑い季節のサイン
  • 若い猫に多い

⑥ 顔を隠す寝方

前足で顔を覆ったり、毛布に顔をうずめる姿勢。

前足に顔をうずめて眠る猫

■気持ち

  • 光を遮りたい
  • 暗くて安全な空間が心地よい
  • 眠りに集中したい

■ポイント

  • 眩しいときに多い
  • 寒いときは鼻を隠して体温保持をしている
  • ストレスとは無関係なことが大半である

⑦ 飼い主の上や近くで寝る

飼い主さんの胸の上や足の上、すぐそばにぴったり寄り添って眠る姿。

飼い主にもたれかかってウトウトする猫

■気持ち

  • 強い信頼と愛着
  • 体温を求めている
  • 社会的つながりを感じている

■ポイント

  • 飼い主の胸・足の上は“特等席”
  • 寝返りで落ちても戻ってくるなら信頼の証
  • 猫が家族の中で一番“好きな人”が分かる

注意したい寝方(体調不良やストレスのサイン)

普段の寝姿はかわいさや安心のサインですが、中には注意が必要な寝方もあります。
「いつもと違うな」と感じたときは、猫の体調や環境を少し気にしてあげてください。

① ずっと丸まったまま動かない(長時間のうずくまり)

体をぎゅっと丸めた姿勢が長時間続く場合は、単なる寒さではなく、体調不良の可能性があります。

■考えられるサイン

  • お腹の痛み
  • 体温低下
  • だるさ・元気の低下

■チェックポイント

  • 呼吸が浅くないか
  • 食欲が落ちていないか
  • 触ると嫌がらないか

② うずくまって顔を伏せたまま(スフィンクス姿勢で固まる)

香箱座りに似ていますが、肩が上がり、顔を伏せて動かない場合は注意が必要かも。

■考えられるサイン

  • 呼吸が苦しい
  • 胃腸の不調
  • 強いストレス

■見分け方

  • 香箱座りはリラックスして“ふわっ”と丸い
  • 体調不良のうずくまりは“ぎゅっ”と固い

③ 落ち着かず、寝る場所を何度も変える

いつも寝ている場所で眠れず、あちこち移動してはすぐ起きる場合は、ストレスや不安、痛みがある可能性があります。

■考えられるサイン

  • 環境変化のストレス
  • 体のどこかが痛い
  • トイレの不調

■チェックポイント

  • 最近環境が変わっていないか
  • トイレの回数や排泄に変化がないか

④ 体を伸ばせず、縮こまって寝る

普段は伸び伸び寝る子が、体を縮めたまま寝るようになったら注意。

■考えられるサイン

  • 関節や筋肉の痛み
  • お腹の不調
  • 寒さによる体温低下

⑤ ずっと隠れて寝る(暗い場所から出てこない)

狭い場所が好きなのは猫の習性ですが、いつも以上に隠れて出てこない場合はストレスや体調不良の可能性があります。

■考えられるサイン

  • 強い不安
  • 体調の悪化
  • 環境ストレス(来客・騒音・新入り猫など)

注意したい寝方の共通点は、「いつもと違う」という変化があること。
普段と違うときは、猫からの小さなSOSかもしれません。
気になる場合は、獣医さんに相談してみましょう。

最新研究:猫は左側で寝ることが多い?

2025年に発表されたCurrent Biologyの研究では、猫の約3分の2が“左側を下にして寝る” という、興味深い結果が報告されています。

研究チームによると、これは猫の脳の働きが関係している可能性があるそうです。

動物の脳では、右脳が「危険察知」や「周囲の変化への素早い反応」を担当しています。
そして、左側を下にして寝ると右脳が上にくるため、周囲の気配をキャッチしやすい状態 になるのだとか。

つまり──

左側で寝る=警戒している
というよりも、

「ちゃんと休みたいけど、必要ならすぐ動けるようにしておきたい」

という猫らしい合理的な行動と言えます。

寝る場所から分かる猫の心理

寝姿だけでなく、「どこで寝るか」も猫の気持ちを知る重要なポイントです。

高い場所

  • 外敵から身を守る本能
  • 見晴らしが良く安心できる
  • 自信がある猫に多い

狭い場所(段ボール・隙間)

  • 安全性を求めている
  • ストレス時にも選びやすい
  • 冬は暖かい場所として人気

飼い主の布団・枕

  • 強い信頼
  • 体温と匂いで安心
  • 社会的つながりの証

日向・窓辺

  • 体温調節
  • 気持ちよく眠りたい
  • 外の景色を楽しんだ後に寝落ちすることも
ベッドの上に乗っている猫

まとめ:寝姿は“猫からのメッセージ”

猫の寝姿には、かわいさだけでなく、そのときの気分や安心度、体調のヒントがぎゅっと詰まっています。

丸まったり、へそ天したり、顔を隠したり──
どの寝方にも、ちゃんと“理由”があるんですね。

野生の本能と、人とのつながり。
この2つのバランスの中で、猫は今日も自分にとっていちばん安心できる姿勢と場所を選んで眠っています。

あなたの猫がどんな寝方をしているのか、どこで眠るのが好きなのか。
それを少し意識して見てみるだけで、猫の気持ちが今までよりずっと近く感じられるのではないでしょうか。

寝姿は、猫からの小さなメッセージ。
日々の暮らしの中でそのサインを受け取りながら、猫との日常をもっと楽しんでくださいね。